映画「ロスト・イン・ラ・マンチャ」
2003年5月24日一昨日、渋谷に「ロスト・イン・ラ・マンチャ」を観に行った。知る人ぞ知るテリー・ギリアムの“最新主演映画”(笑)
この映画は本来は「The Man Who Killed Don Quixote(ドン・キホーテを殺した男)」という映画のメイキング・ムービーになる……はずだった、アン・メイキング・ムービーと銘打たれている。つまり、結局「ドン・キホーテを殺した男」は未だ作られることなく、この映画は「The Movie Who Killed Terry Gilliam(テリーギリアムを殺した映画)」と呼ばれることになる。
まぁ実際にはまだ生きているが(当然)。
しかし、本当に映画監督は辛い職業(それに周囲のスタッフも辛い辛い)だと涙が出そうだった。映画の中盤では笑いすぎて涙が出たが。
なんたって、ハリウッドで映画を取らないことを選択したのがまず発端だ。このへんは監督の信念があるのでいたしかたない。そして、ヨーロッパでハリウッド級の映画を作るのが、これほど大変なこととは、この映画で初めて知った。
人の手配、ロケ地の手配、役者との契約、時間の制約、そして何より、いかに制作費を集めるか。
撮影までほんの数週間しかないのに、役者が到着してなくてリハーサルも出来ない。
「なんてこった。他のどれも揃った。役者を連れてこい!」
やっとこ役者が到着、撮影のためにロケ地へ。するとセリフを口にした途端、NATOの戦闘機が頭上を飛ぶ(すごい爆音)。
「音はあとから入れよう。とにかく撮影だ!」
しかし、役者を乗せた馬が爆音におじけづき、一歩も進まない。そして空には暗雲が……文字どおり、比喩ではなく暗雲がたちこめ、豪雨にさらされ……その地域では20年ぶりの大洪水となる。
どんぶらこっこ、どんぶらこ、と濁流に流されていく機材とセット。それを追いかけ追いすがるスタッフ。
そして肝心要な主役、ドン・キホーテ役のジャン・ロシュフォールが、椎間板ヘルニアのため撮影続行が不可能になり……ついに、映画制作は頓挫してしまう。
悲劇は、このあとも続く。最終的には保険会社からシナリオを(つまり映画を作る権利を)差し押さえられるという最悪の自体に。
現在もまだシナリオは保険会社の元にあり、ギリアムはそれを取り戻すため資金集めに奔走している。涙ぐましい。つーか、運が悪すぎるよ。ドン・キホーテの……いや、セルバンテスの呪いと言われているらしい……。
で、そのギリアムを救おうじゃんと、映画館には“Save The Gilliam ガチャガチャ”と“Save The Gilliam Tシャツ”が売られている。どっちかでも買って、店員さんに見せるとギリアム公認サポーター証を貰える(笑)
私もしっかり貰ってきた……でも、本当にガチャガチャ(300円)は、ギリアムの手にわたるのか心配だ。
ま、とりあえずは本来の映画「ドン・キホーテを殺した男」の撮影開始のニュースを待つとしよう。ジャン・ロシュフォールがあまりに画面的に完璧な“ドン・キホーテ”だったので、出来れば彼が生きてるうちに(なんたってもうそうとうおじいさんだし)。
余談だが、洪水の中呆然とするギリアムが来ていたシャツは「鼓童」のTシャツだったなぁ。他のスタッフも着てたし、好きなのかな。
この映画は本来は「The Man Who Killed Don Quixote(ドン・キホーテを殺した男)」という映画のメイキング・ムービーになる……はずだった、アン・メイキング・ムービーと銘打たれている。つまり、結局「ドン・キホーテを殺した男」は未だ作られることなく、この映画は「The Movie Who Killed Terry Gilliam(テリーギリアムを殺した映画)」と呼ばれることになる。
まぁ実際にはまだ生きているが(当然)。
しかし、本当に映画監督は辛い職業(それに周囲のスタッフも辛い辛い)だと涙が出そうだった。映画の中盤では笑いすぎて涙が出たが。
なんたって、ハリウッドで映画を取らないことを選択したのがまず発端だ。このへんは監督の信念があるのでいたしかたない。そして、ヨーロッパでハリウッド級の映画を作るのが、これほど大変なこととは、この映画で初めて知った。
人の手配、ロケ地の手配、役者との契約、時間の制約、そして何より、いかに制作費を集めるか。
撮影までほんの数週間しかないのに、役者が到着してなくてリハーサルも出来ない。
「なんてこった。他のどれも揃った。役者を連れてこい!」
やっとこ役者が到着、撮影のためにロケ地へ。するとセリフを口にした途端、NATOの戦闘機が頭上を飛ぶ(すごい爆音)。
「音はあとから入れよう。とにかく撮影だ!」
しかし、役者を乗せた馬が爆音におじけづき、一歩も進まない。そして空には暗雲が……文字どおり、比喩ではなく暗雲がたちこめ、豪雨にさらされ……その地域では20年ぶりの大洪水となる。
どんぶらこっこ、どんぶらこ、と濁流に流されていく機材とセット。それを追いかけ追いすがるスタッフ。
そして肝心要な主役、ドン・キホーテ役のジャン・ロシュフォールが、椎間板ヘルニアのため撮影続行が不可能になり……ついに、映画制作は頓挫してしまう。
悲劇は、このあとも続く。最終的には保険会社からシナリオを(つまり映画を作る権利を)差し押さえられるという最悪の自体に。
現在もまだシナリオは保険会社の元にあり、ギリアムはそれを取り戻すため資金集めに奔走している。涙ぐましい。つーか、運が悪すぎるよ。ドン・キホーテの……いや、セルバンテスの呪いと言われているらしい……。
で、そのギリアムを救おうじゃんと、映画館には“Save The Gilliam ガチャガチャ”と“Save The Gilliam Tシャツ”が売られている。どっちかでも買って、店員さんに見せるとギリアム公認サポーター証を貰える(笑)
私もしっかり貰ってきた……でも、本当にガチャガチャ(300円)は、ギリアムの手にわたるのか心配だ。
ま、とりあえずは本来の映画「ドン・キホーテを殺した男」の撮影開始のニュースを待つとしよう。ジャン・ロシュフォールがあまりに画面的に完璧な“ドン・キホーテ”だったので、出来れば彼が生きてるうちに(なんたってもうそうとうおじいさんだし)。
余談だが、洪水の中呆然とするギリアムが来ていたシャツは「鼓童」のTシャツだったなぁ。他のスタッフも着てたし、好きなのかな。
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