エビアレルギー

2003年6月24日
以前昼のトーク番組で、サザエさんの声優さんの加藤みどりさんが食物アレルギーの体験を話していた。
「私ホタテとか魚介類だーいすきなんですよ! でもアレルギーで、食べると大変なの! でも、つい苦しくてもいいから食べたーいって…」
サザエさんが魚介類好きだという話も面白かったけど、好きな食べ物なのにアレルギーが出るなんて可哀想だなあと、その当時は人ごとのように思っていた。

しかし、その日は突然やってくる。

あれは10年少し前、当時の義父が、海から釣ってきたばかりの活きのよいエビを、刺し身にして食べさせてくれるというので、皆でありがたく食べたのだ。エビは私の大好物。でも、天ぷらやエビフライが主で、生で食べたことがほとんどなかったので、それはそれは楽しみにしていた。
口に入れた瞬間、
「わっ、あまーい。生で食べるとこういう味なんだ。美味しい!」
と、一気に幸せになった。

ところが、5分もしないうちに一変。

急激に呼吸が苦しくなり、口の中がしびれ、頭から血の気が引いて倒れ込んでしまった。義父や義母が気を悪くするといけないと思い、当時の夫に「気分がすこし悪いから、二階で休んでくる」とだけやっと伝えて、階段を這いながらあがった。

なんでこんなことに?と生汗をかきながら一生懸命考えると、以前にもこれほどひどくはないが似たようなことがあったのを思い出した。
甘エビの寿司を食べた時だ。妙に息苦しくなって、その日は一日体調が悪かった。

エビか。
どう考えても今日はエビしか口にしていないのだし、他に原因は思い当たらない。しかし、今まで活きていたエビを刺し身にしたのだから、悪くなってたわけもない。とすると、アレルギーなんだな、と割合冷静にこたえにいきついた。
正直言って、ショックだった。あんなに美味しかったのに! アレルギーなんて!

その後、エビでアレルギーということがあるのか?と本を調べたり医者に質問したりした。結果わかったことは、「日本人には甲殻類のアレルギーは珍しくない。むしろ、世界的に見ると多い」らしいということ。
よその国よりも沢山摂取するんだから、アレルギー反応のある人が相対的に多くても不思議はないのだそうだ。
症状には幅があって、のどが痒くなる程度の人もいれば、呼吸困難になる人もいる。
火が充分通っていれば大丈夫な人もいれば、まったく駄目な人もいる。
しかし、いずれも大人になってから食物アレルギーを治すことはまず不可能、という結論らしい。

私は今でもエビは大好物!
幸い私は、火が充分通っていれば大丈夫、という類らしいので、エビは天ぷらかフライで楽しむことに決めた。
それでも時々、記憶の中から「あの、甘い、えびの味」が蘇ってくる時がある。アレルギーのバカ!


余談だが……あの時早々に(片づけも手伝わず)二階に引っ込んでしまった私は随分責められた。苦しくて死にそうだったというに言えず、非常に悲しい思いをしたのだった。
それやこれやも、今では思い出。苦しい思いしたけど、エビの刺し身は本当に美味しかったのだし(←結局食いしん坊)。


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